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イラストと日々の思い。

モネの絵を観て

こんにちは。

ご訪問ありがとうございます。

 

11月も終わろうとする頃、クロード・モネの絵を観てきました。

上野の森美術館

「モネ・連作の情景」

久しぶりの美術館です。

 

 

原田マハさんの「モネのあしあと」を再読してから行きました。

普段はあまり下調べをすることもなく、絵を観るだけで満足していますが、

今回は、モネの生きた時代や暮らしの背景などを知ってから観ようと思いました。

行きの電車の中でも読みましたから、記憶力の怪しい私でもほやほやの状態です。

 


おかげでコーナーごとにある説明文も、さくっと読んで内容がつかめた気になりました。(早合点してなければ^^;)

 

会場は平日でもかなり混んでいて、時間ごとの入場制限もありました。

展示室内もたくさんの人で、間をぬうようにしたり、前に立つ人の隙間から観たり。

さすがモネですね。大人気。

写真も一部OKでした。

ただ、人混みに弱いため徐々に疲労が。

ショップは、入場するための長い列ができていたので、諦めました。

 

モネの絵から受ける包み込むような温かさと光のようなもの。

これまでも観るたびに感じていましたが、

今回マハさんの本を読んでから鑑賞してみて、うまい表現が見つからないのですが、モネという人と絵が一つになった気がしました。

以下、「モネのあしあと」から抜粋です。

 

モネの作品を見て、不幸せな気分になる人は一人もいません。

みんな幸せな気分になるのは、モネのよろこびが画面を通して伝わってくるのだと思います。


もちろんアートには色々な側面があり、幸せな気分にさせてくれるものだけがアートではありません。

(中略)

しかし、モネに関していえば、もちろん人生に苦しみや悲しみがあったけれど、それを表現することはよしとしなかった。

これは私の想像ですが、それをしてしまったら、自分は負けだと思っていたのではないでしょうか。

いちばん苦しいときに描いている作品にも、やはりよろこびが宿っています。

どんなに大変でも、絵に向き合う情熱は変わらない。

絶対に苦しみや悲しみを作品にしない。

そのような覚悟がモネにはあったのではないかと思うのです。

「モネのあしあと」(p118〜119)原田マハ著 幻冬舎


絵が売れず、非常に貧しい時期も長かったそうです。

そんな苦しい最中でも絵を描く喜びを表現しようとしていたモネ。

この偉大な画家に今まで以上に憧れを強くした展覧会でした。



この日一緒に行ったのは、昔、利用者さんと職員という間柄だった方です。

就職活動に意欲的な方で、伴走者としては未熟でしたが、私も多くのことを経験し成長を促していただいたと思います。

なかなかうまくいかなくても、希望を忘れないことが彼女の強みだと感じていました。

のちにステップアップのため、私たちの施設を卒業しましたが、時々近況報告にきてくれたり、私が退職する時にも会いにきてくれた情の深い人でもあります。

 

今回、そんな彼女からのお誘いでした。

 

長い道のりを経て、今は障がい者雇用で働いています。

仕事が合っているのと待遇も良いようです。

体調のことなど苦労も多いとは思います。

ひと時でも彼女の明るい表情を見れるのはやっぱり嬉しい。

混雑する中、それぞれのペースでモネを鑑賞し、一緒にカフェでおしゃべりし、穏やかで楽しい時間を過ごしました。

 

www.ueno-mori.org

 

お読みいただき、ありがとうございます。